武田病院
本施設は118 床の療養病床を持つ病院であり、福岡市西区から福岡市城南区へ移転新築工事として計画された。従来は住宅地に立地し外来診療をほとんど受け入れていなかったが、移転を機に段階的な外来診療の拡大も視野に入れての計画となった。
敷地は国道を含む3本の道路に接道したL字型をしており、国道側に一般出入口を設け、市道153号線側にサービス出入口を設け、動線の分離を図っている。
1階に外来診療部門と検査部門を、2階に病棟28 床とリハビリ室、4階・5階に各45 床、5階に医局・厨房等の管理部門を設ける構成となっている。2階病棟は今後、一般急性期の方、より見守りが必要な方のベッド配置を想定しておりスタッフステーションに隣接しHCUとして4床を設けている。
病棟はL字型の中心に食堂・談話室とスタッフステーションを、両翼に向かって病室を配置する構成となっている。食堂・談話室は七隈川の流れに沿って配置することで眺望に優れた心地よい環境を目指した。
病室前の廊下に沿って車いす利用が可能なトイレと洗面台およびストック用収納棚を約8床毎に分散配置している。このトイレには尿瓶洗浄ができるシャワーと汚物の一時ストック用の汚物棚を設け、スタッフの負担軽減を図っている。また、汚物処理室についても両翼の病室前に分散配置しスタッフ動線を短縮している。
内装計画は病院特有の無機質感を排除した温かみのある印象となるように、木目を活かしたやわらかな暖色でコーディネートした。
建築主
医療法人 敬天会
用途
病院 118床
所 在 地
福岡市 城南区
竣 工
2014年2月
延床面積
5,799㎡
備考
実施設計・監理
構造規模
鉄骨造 地上5階