2018.06.13建物見学会 in 熊本
先日6月9日に、毎月第2土曜日に開催している研究会(通称:土研)の一貫で、弊社が設計・監理に携わった2つの医療施設の見学会に熊本まで行って来ました。
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まずは、2004年に新病棟の建替えを行った『社会医療法人芳和会 くわみず病院』から。
100床の病床数を設けたRC造5階建(+地下1階)の本館は、デイケア、歯科の入った別館と鉄骨の構造材が印象的な渡り廊下でつながっています。
建替え後14年が経過し、さらに2016年の熊本地震の影響もあったことから、部分的に改修も行われています。
設計担当者からは、施設の特徴や設計意図に加え、震災の影響で補修が必要になった箇所の課題や考察などの説明も行われました。
次に、7月にグランドオープンを控えている『くわみず病院附属 くすのきクリニック』。
正面出入口となる門型の外観ファサードは街に大きく開かれており、利用者を優しく迎え入れてくれます。キッチンも併設された多目的な利用が可能な交流ホールを中心に、クリニックとデイサービスが緩やかにつながった施設です。
この日、最高気温32℃という真夏日の中、外構への植樹を終えた設計担当者からの清々しい説明。
クリニック内観。天井と足元には近隣へ配慮した明るい窓が設置されています。
天井高が高く開放的なデイサービスの西側壁面は、西日対策、利用者の作品展示棚としても利用でき、一見不規則な窓配置の中にも、法規、意匠、機能性などを考慮しながら検討された設計者の苦労が窺えました。
今回、新旧2つの建物の見学を行うことで、利用されて始めて気づく良い点や経年変化及び自然災害による課題点等についても共有でき、いかに想定し、柔軟に対応できるか、また、変化する時代や環境のニーズの把握の重要性などを再認識することができました。