じんの内医院

この建物の最大の特徴は
「患者さまにやさしい階構成」と「地球にやさしい環境配慮型建築」です。

まず、「患者さまにやさしい階構成」について
 1階に透析室と病室(13床)、2階に外来、の2階建ての構成です。
一般的な透析施設の場合、1階に外来と管理諸室。透析患者用更衣室を置き2階に最も面積を取る透析関係の諸室。さらに上階に病棟を配する構成が一般的です。
この建物では、透析患者さまの利便性を重視し、1階に透析諸室、食堂、病棟を置き透析関連を同一フロアにまとめています。さらにバリアフリー化を徹底させています。
外来部門は2階にあり、道路に面した外部大階段から上り、2階テラスから外来玄関にはいります。透析患者さまの移動は内部エレベータを利用する構成です。



次に「地球にやさしい環境配慮型建築」について
まず西日対策です。敷地西側に道路が走っており、建物配置の関係からどうしても西側に対して正面性を持たせた計画となります。広大な佐賀平野の中でさえぎるものがなく、日没まで西日の影響が懸念されます。この建物では、2階外来へのアプローチに使われている広大で軒の深いテラスを用いて西日の影響を低減しています。
また、高い断熱性能を持つ外壁材、屋根材を用いて省エネを図っています。
自然環境も利用し、中間期には地下ピットを通じて外気を入れ、換気塔へと流れる自然換気システムを導入しています。さらに冬場は屋上にて太陽光を集熱し、暖房補助を行います。このシステムは夏場では朝の冷房負荷を下げる働きを行います。
オール電化建物とし、更に太陽光発電(将来)と組み合わせてクリーンエネルギー使用とCO2削減を行います。

建築主

医療法人 朝霧会

用途

診療所

所 在 地

佐賀市

竣  工

2011年3月30日

延床面積

2,216㎡

備考

実施設計・監理

構造規模

鉄骨造 地上2階